動物キャラを人間にする実験(絵本をアートするシリーズ)1995、2008年

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-10111257925.html
2008年6月29日

《転載開始》

絵本の世界を実験的にパロディする一連のシリーズは、
1990年代半ば頃に集中して思いついた。
しかし、例によってこの頃はまともに絵が描けなかったので、最近になって、
そのアイデアを一つ一つ作品化する事に努めている。
では、私がこういった作品のアイデアを何故思いついたのか?
その背景を説明しよう。


○水と油の融合
私がアートに目覚めたのが大体15歳の頃なのだが、
そこで初めてやったネタが、
可愛い動物漫画で性描写を描くというものだった。

何故そういうのを描いていたのかというと、
世の中の「偽善」「大人の事情」「建前」
といったものに激しい嫌悪感が沸いたからである。
漫画の内容それ自体には何も意味は無いけど、
今述べた事柄を象徴的に描いたつもりだった。
実は、可愛い動物漫画に残酷描写を描くというアイデアも
思いついていたが、気が引けて描けなかった。
怖気づいてしまったのだ。
今思えば大変惜しい事をしたと思う。
「ラブリンモンロー」(ジョージ秋山)や「ねこぢるうどん」(ねこぢる)の登場は、
そのあとすぐの事だった。
まあ、描けた所で、発表の場が無いので、
いずれにしても状況は同じだったと思う。


実は、私とほぼ同じ頃に「可愛いとグロの組み合わせ」
をやっている外人の作家がいると会田誠から言われたのだが、
それが誰なのか?なんという作品なのか?未だに知らない。

今度会った時にでも訊いてみよう。
多分、「名前忘れた」と言われると思う。

そういえば、「南京漫画」(1984年・なんきん)の巻頭には、
メルヘンとリアリズムの融合という、
まさに私のアートを先取りした様な作品もあったなあ。
直接影響は受けていないが。


そんなわけで、
「かけ離れたもの同士の組み合わせ」
つまり「デペイズマン」(dépaysement) が、
私の主な表現スタイルとなった。
因みに、「デペイズマン」は自力で見出したので、
誰からも影響は受けていない。
「デペイズマン」「異郷送り」等と言った言葉は、
30歳を越えてから初めて知ったので、
私は高校生の時、その用語を自分で勝手に
「乳化融合」等と造語して充てた。


○「可愛いグロorリアリズム」シリーズ
90年代に入ると、「可愛い」と「グロ」
或いは「リアリズム」の融合のアイデアを幾つも思いついた。


その筆頭は、露出狂犬(1992年)である。
当時、友人が編集長をしていたミニコミ誌にイラストを頼まれたので、
その一つにそれを描いたのだった。


その後、「可愛い」と「同性愛」を組み合わせたたんぽぽぞく(1994年)
「水子」を可愛いマスコットにした水子の妖精ミックン(1995年)
可愛い擬人化された動物の障害者が出てくるみんなともだち(1995年)
など、色々思いついた。


1997年のこたつ派展には、たんぽぽぞくを出品。
その絵は、美術手帖1997年7月号166頁に掲載されている。


2004年にはせーらーまにあのたぬきさん(セーラー服フェチ)
じょそうまにあのたぬきさん(女装)ラビクィーンちゃん(SM)
等のキャラをデザイン。
それらと露出狂犬を合わせて「かわいいへんたいシリーズ」を創始
(『たんぽぽぞく』もそのシリーズに入れようと思ったけど、
同性愛差別とか言われそうなのでやめた)。


同年、童貞宇宙人ドゥーティくんデザインも行った
(『西荻ビエンナーレ』でTシャツバージョンを発表)。


2006年には、同性愛をテーマにした世界初(?)の絵本
ぼくたちとってもなかよしさ
を完成させた(内容は全くグロくなく、
それどころか逆に道徳教育的な要素がある。
私の作風をよく知っている人が見たら拍子抜けするかも。
子供の擬人化された動物が出てくるので、実質ケモショタだな)。
この絵本は、ミヅマアートギャラリーに置いてあるので、
読みたい方は訪れるといい。


2008年6月22日には、美術家同士の印刷物交換会の為に
障害擬人化動物の出てくる漫画小冊子
ハンディキャップアニマルフレンズを完成。
明るく躍動感溢れる実験的作品。
真面目に障害者の問題を意識して制作した。
決して悪ふざけではない!!
可愛い動物キャラを使った、恐らく世界初の障害者漫画?


○動物キャラを人間にする実験
前置きが長くなってしまいました。
本題へ行きます。
絵本に出てくる擬人化動物は、中途半端な服装が多かったりする。
例えば、上半身にシャツを着ただけで下半身裸とか、
首にスカーフを巻いただけとか。
それらをその侭人間にした所を描いてみようといったバカなアイデアを
1995年に思いついたので、描いてみました。


絵本の動物キャラを人間にする実験 1995 2008



ディズニー動物キャラを人間にする実験は、
2000年に行っています(拙Blogで紹介済)。


昔の教育テレビの人形劇で
のびのびノンちゃんというのがあったんですけど、
その人形劇に出てくる女の子キャラの服装が衝撃的でした。
スカートを穿いているんですけど、ノーパンで、股間が見えてるんです!!
これって、ヤバくないですか?
人形だと分からないと思うので、OP映像を見てみましょう。
こっち(視聴者)に向かってジャンプするシーンがあるのですが、
思いっきり股を広げて見せて跳ぶんです!!
これマズイでしょ絶対。
これと同じ描写は、絵本「おるすばんはいそがしい」
(ひかりのくに、作・かんなりまさこ、絵・塩田守男)
にも見られる。
(名指しですいません、けなしてるわけではないので・・・、
否、実質けなしてる事になるのかな?でも、別に悪気はないです)


キャラデザに関しては、
特定のものをモデルにしているというのはありません。
如何にも、幼稚園の壁に掲げているキャラクター看板とか、
教育関係の本の挿絵によくありがちな画風は意識しました。
版権フリーの、学校生活を描いたイラスト集ってご存知ですか?
それによくありがちな画風ですよ。
一体誰が元祖なのか分からないという、あの画風。
熊さんは、ちょっと西岸良平っぽくなってしまいましたが。


まあ、一般的に上の絵の様な場面が描かれるとしたら、
人間はちゃんとズボンとかパンツとか穿いているんでしょうけど、
でも、私から見ればそれは「何故?」となるのです。
どっからそのズボンが出てきたの?ってなるのです。
よく、生まれた時から服着てたとかいう無理な設定ってありますよね?
まるで、あれみたいで・・・。
それなら、動物にもズボンをはかしておけば良かったのにね、
みたいな・・・。
(俺って、本当に嫌な性格だな)


変態児童文学者協会書記長主席(会長)
大塚 聰


《転載終了》

世界初の同性愛絵本だと思っていた、
「ぼくたちとってもなかよしさ」
ですけど、後から、
「タンタンタンゴはパパふたり」
という絵本の存在を知りました。

しかも、制作期間がかなり被っていて、
私の方の完成が若干後でした。


まあ、こんな事で世界初だと注目されたくはないので、
別にどうでもいいです。
(誤解される危険性もありますしね)
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