【美術】アール・ブリュットの展覧会情報(2017年3月前後)

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-12260331088.html
2017年3月28日

《転載開始》

前回ブログ記事を書いたのは3月10日ですけど、
ここまで間が空いたのは初めてかな?

以前にも、ひと月に3記事しか書かなかった月があったと思います。

実は今、これまでに作られていないと思われるものの
イメージイラスト
を描いており、近々完成予定です。

私にとっては初めて描く題材でもあり、
絵描きとしての修業の兼ね合いもあります。

現在は、絵画制作を優先させておりますので、
ブログの更新数が大幅に減っております。

前置きが長くなりましたが、どういうわけかここ最近、
アール・ブリュットの展覧会が集中的に開催されているのが分かった為、
既に終了しているものも含め、ここにご紹介いたします。






アドルフ・ヴェルフリ.jpg
アドルフ・ヴェルフリ 二萬五千頁の王国
《会期》
2017年3月7日(火)~4月16日(日)
《開館時間》
午前9時30分~午後5時、金曜日は午後8時まで
(いずれも入場は閉館30分前まで)
《休館日》
月曜日
《主催》
名古屋市美術館、中日新聞社
《企画協力》
ベルン美術館アドルフ・ヴェルフリ財団
《後援》
スイス大使館、愛知県・岐阜県各教育委員会、 名古屋市立小中学校
PTA協議会協力:スイス インターナショナル エアラインズ、名古屋市交通局
《観覧料》
・一般当日:1,300円 前売:1,100円
・高大生当日800円 前売:600円
・中学生以下無料

アドルフ・ヴェルフリ 二萬五千頁の王国|名古屋市美術館

この展覧会は巡回展で、
この前は「兵庫県立美術館」で開催されたそうです。
次回は「東京ステーションギャラリー」
(2017年4月29日(土)―6月18日(日)で開催されます。

アドルフ・ヴェルフリ 二萬五千頁の王国 - 東京ステーションギャラリー





ヒカリノヒミツ.jpg
ヒカリノヒミツ アール・ブリュット高岡
《会期》
2017年03月25日(土)〜2017年04月02日(日)
《時間》
9:30〜17:00(入館は16:30まで)
《入場料》
無料
《場所》
高岡市美術館 市民ギャラリー
《主催》
高岡市役所福祉保健部社会福祉課

ヒカリノヒミツ アール・ブリュット高岡chapter2 - 富山情報Web

◆アートイベントの開催
・3月25日(土曜日)
14時00分~ ギャラリー・トーク
・4月1日(土曜日)
14時00分~ 映画上映会「アール・ブリュットの生まれるところ」
15時30分~ トークショー
「ひかりのひみつをかたる~障がい者にとって・地域にとってのアートとは~」
(常設)感想コーナー「キトキト!アール◎鰤ット」(寄せ書きによる参加型作品)
高岡市/ヒカリノヒミツ アール・ブリュット高岡 chapter2

市内だけでなく、
日本海側で活動する作家のアール・ブリュット作品約50点を展示。






アールブリュット?アウトサイダーアート?それとも?-そこにある価値- 1.jpg
「アールブリュット?アウトサイダーアート?それとも? - そこにある価値 - 」展 - 東京アートビート
アールブリュット?アウトサイダーアート?それとも?-そこにある価値- 2.jpg
NEWS » 2017 » 3月 » 3 - Enlightenment
アールブリュット?アウトサイダーアート?それとも?-そこにある価値-
《会期》
2017年3月9日(木) – 2017年4月2日(日)
《時間》
11時 – 20時
《会場》
EYE OF GYRE/GYRE 3F
《オープニングレセプション》
2017年3月8日(水) 19:00-21:00


《参加作家》
Emi / 伊藤太郎 / 井上 優 / 岩本義夫 / 上田匡志榎本高士 / 岡元俊雄
加地英貴 / 川邊絋子 / 栗田英ニ栗田淳一 / 柴田龍平 / 清水千秋
田中睦美 / 茶薗大暉西川泰弘 / 東本憲子 / 兵頭重美 / 平野喜靖
松本倫子三井啓吾 / 宮下幸士 / MOMO / 森田郷士 / 吉川秀昭


《主催》
GYRE 展覧会実⾏委員会
《実行委員長》
杉本志乃/株式会社FOSTER代表
《事務局長》
関麻里/特定⾮営利活動法⼈Happy Sweet Museum代表理事
《総合アートディレクション》
Enlightenment
《写真》
若木信吾
《協力》
HiRAO INC
《後援》
⽇本財団


《参加団体》
⼯房集(埼⽟)、やまなみ⼯房(滋賀)、studio COOCA(神奈川) 、
YELLOW(⼤阪)アトリエライプハウス(⼤阪)、⻄淡路希望の家(⼤阪)、
ユウの家(⼤阪)、ふたば(⼤阪)

「アールブリュット?アウトサイダーアート?それとも?-そこにある価値ー - Facebook





タイと日本のアールブリュット_1.jpg
Art Brut in Thailand and Japan Exhibition « Chulalongkorn University
タイと日本のアールブリュット_2.jpg
Chulalongkorn U. on Twitter: "นิทรรศการ ART BRUT IN THAILAND AND JAPAN
タイと日本のアール・ブリュット
Art Brut in Thailand and Japan Exhibition

※既に終了しています
《会期》
2017年3月3日~26日
《会場》
チュラロンコーン大学博物館
(Chulalongkorn University Museum)


《シンポジウム》
2017年3月8日
音楽堂(Music Hall)
芸術文化ビル(Art and Culture Building)
チュラロンコーン大学(จุฬาลงกรณ์มหาวิทยาลัย)


《主催》
ボーダレス・アートミュージアム NO-MA
(Borderless Art Museum NO-MA)
虹部屋財団(レインボールーム財団)
(มูลนิธิเดอะ เรนโบว์ รูม, The Rainbow Room Foundation)






空想キングダム_1.jpg
創作神話や廃材製の仮面も、『空想キングダム』展に異世界を構築する4作家 - CINRA.NET
クシノテラス × ギャラリー・マルヒ合同企画「空想キングダム」
※既に終了しています
《会期》
2017年2月25日 - 2017年3月5日
《時間》
12時 − 20時
《第一会場》
ギャラリーマルヒ
《第二会場》
アンティークショップ EXPO
《休館日》
月曜日
《観覧》無料
《キュレーション》
櫛野展正(クシノテラス)
《ディレクション》
鴻池綱孝(ギャラリー・マルヒ)


小林 伸一
1939年生まれ、神奈川県横浜市在住。
72歳のころより、自宅の外壁や室内の
あらゆるところにマジックで絵を描き始める。
トイレや風呂場、寝室から階段、そして部屋に置かれた家電に至るまで
ハートマークや富士山などを色鮮やかな図柄で描き続け、
家全体がアートハウスと化している。


なお丸
埼玉県在住。自らを「なお丸」と名乗る。
調理師免許を取得後に体調を崩し自宅療養していた際に、
自らが創造主となり独自の創世神話を構築。
物語制作と並行して樹脂粘土を使い、
その登場人物を多彩なフィギュアとして創作する。
これまでに生み出したオリジナルキャラクターの数は300体以上。


長 恵
1942年生まれ。広島県内の福祉施設にて、
障がいのある人たちの表現活動の支援に携わる。
2007年に退職してからは、自宅にて絵を描き始める。
クリスチャンとして、自分の生い立ちを描いた詩画や、
独特な体型をした天使の絵画などを制作。


創作仮面館
栃木県那須高原にある私設博物館。
館内には、廃材などを使ってつくられた
オリジナルの仮面が「2 万点」以上展示され、
建物全体も仮面や人形で覆われている。
一年間を通して、ほとんどの日が休館日。
本施設の創設者である自称・岡田昇氏は普段よりマスクマンとして、
素顔を明かさずに生活している。

クシノテラス × ギャラリー・マルヒ合同企画「空想キングダム」

以前、「バカート展」で大変お世話になった、
(今後もお世話になるのですが)
「特殊芸術家」と私が勝手に呼んでいる右田晴山さんより、
「大塚さんはこの展示を絶対観るべきだ!!」
と熱く勧められたのがこの展覧会でした。

鑑賞してみたのですが、やはり行って正解でした!!

こんなに感動を憶えた経験は、そんなにないです!!

「創作とは何か?」というのを改めて考えさせられました。

有難うございます!!

以下、私が撮影した展示会場の画像です。
(撮影 & SNS投稿OKとのことですので)


空想キングダム_2.JPG

空想キングダム_3.JPG

空想キングダム_4.JPG

空想キングダム_5.JPG

空想キングダム_6.JPG

空想キングダム_7.JPG

《転載終了》
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  1. 2017/03/28(火)|
  2. └ 他人のアート

【極私的漫画史】漫画的表現の源流を独自に探る試み - その4

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-12139139323.html
2016年3月18日

《転載開始》

昨年暮れに、
『漫画的表現の源流を独自に探る試み』
という記事シリーズを3つ書かせていただきました。

【極私的漫画史】漫画的表現の源流を独自に探る試み - その1
2015年11月15日
【極私的漫画史】漫画的表現の源流を独自に探る試み - その2
2015年11月29日
【極私的漫画史】漫画的表現の源流を独自に探る試み - その3
2015年12月17日

どういった事を書いたのかというと、
如何にも現代漫画風にデフォルメされた絵柄が、
数百年も前、千年以上も前に描かれていた事例が
幾つもあるのを知ってしまったからです。

これを私は、


『漫画のオーパーツ』

と呼んでいます。

「オーパーツ」というのは、


それらが発見された場所や時代とは
まったくそぐわないと考えられる物品を指す。

英語の「out-of-place artifacts」を略して「OOPARTS」とした語で、
つまり「場違いな工芸品」という意味である。


オーパーツ - Wikipedia


分かりやすく言うと、恐竜時代の地層に歯車が発見されたとか、
2000年前の機械が発見されたとか、そういった感じのものです。






その手の話で、新しいネタを仕入れてしまったため、
第4回目を書こうと思い立ったのです。

それでは行きます!!

・・・っと、その前に、何故だか恒例となってしまった(?)、
日本の数百年も前のファンシーキャラ(?)紹介と行きます。


猿猴図 狩野山雪
『猿猴図』(部分)
狩野山雪(1590-1651)

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たまたまTwitterを閲覧していた時、
とんでもないものをサラリと紹介している方がおられました。


Coptic Fabrics 1
Twitter

それは何かと言うと、千年以上も昔の、

『コプト織』
(Coptic weaving, Coptic Fabrics, Coptic Textiles)


と呼ばれるものです。

で、何が「とんでもない」と思ったのかというと、


一部のコプト織のデザインが、
如何にも藤子不二雄風の絵柄だったのです!!


「手塚治虫テイストだ」と紹介していますが、私の目には、
藤子不二雄風に見えます。


で、Twitter上で更に、
この手の画像を紹介している呟きを探してみました。


Coptic Fabrics 2
Twitter

「ドラえもんみたい」と呟いておりますが、
要するに「藤子不二雄みたい」ということ。

2013年の暮れに呟かれたものですが、
私が「いいね」や「リツイート」をした時点では、
余り憶えていないのですが、
確か誰も「いいね」や「リツイート」をしていなかったか、
付いていてもほんの数個だったと思います。

それが、私のリツイートが切っ掛けで、
「いいね」や「リツイート」が100個以上も付く事態となりました。

まあ、フォロワーが数千人もいる、
パワーユーザーがリツイートしてくれたお蔭ですけど(笑)。

ネット上には、
他にも幾つかこの手の画像を見つける事ができますが、
Togetterで幾つも紹介されており、中々壮観な眺めです。

手塚治虫に藤子不二雄!? - Togetterまとめ

コプト織についての解説を見つけました。

紀元3世紀から13世紀にかけて、
エジプトのキリスト教者、コプト教徒は、
地中海文化の影響を受けた綴織(つづれおり)による
古拙な織文様で衣服を飾りました。

19世紀には伝存するコプト裂が
ヨーロッパのコレクターの間で人気を博し
「コプティック」という言葉が綴織の代名詞ともなりました。


エジプトのコプト信仰が綴った織文様 - 東京国立博物館






つづきましては、弊記事シリーズの第3回目の時に紹介した、
「コマ割り漫画の先駆者」と見なされている、スイスの、

ロドルフ・テプフェール(1799-1846)
Rodolphe Töpffer

に関する、新たな記事を見つけたのですが、
そこで紹介されている漫画というのが、何ともシュールです。


Rodolphe Töpffer
Der Schweizer Comicpionier - News Kultur: Bücher - bernerzeitung.chBücher

「箱のゆるキャラ」みたいなものが、空中を飛んでいるというもので、
これは、シュルレアリスムの先駆とも言えるのだろうか?
と、ふと思いました。

私が「藤子不二雄風コプト織」
を知ったその直後にこの記事が上げられており、
何だかタイムリーというか・・・。

安部公房の小説『箱男』を思い出しましたが、
残念ながら私はその小説を読んでおりません。

テプフェールの漫画は、最近日本でも出版されているのですが、
実は未だ読んでいません。

その中に収録されているのかどうか、未だ確認していません。
確認次第、追って追記したいと思います。





弊記事第2回目で、ノルウェーの、
テドール・セヴェリン・キッテルセン(1857-1914年)
Theodor Severin Kittelsen

の、如何にも現代漫画を彷彿とさせる雰囲気を見せている、
『動物は魂を持っているか?』(1893年)
Har dyrene sjæl? (Har dyrene sjel?)

という作品を紹介させていただきましたが、
前回紹介していない場面で、凄い気になっていたものを紹介します。
(※「1894年」という情報もあります)


Har dyrene sjæl 1
Brilliantly - Theodor Severin Kittelsen - WikiPaintings.org

頭がボサボサ頭のカエルが、
如何にも、「スーパーマリオ」(Super Mario)シリーズに、
悪役の中ボスとして出てきうそうな雰囲気を感じます。

「クッパファミリー」の中に紛れていても違和感無い感じ?

まあ、風刺漫画の歴史を見てみると、
それ以前から、実在の人物を
こんな感じに変形させたりはしてはいるのですけど。

それからコチラも気に入っています。


Har dyrene sjæl 2
Mor Mor Det Gjoer Saa Vondt Aa Loepe - Theodor Severin Kittelsen - WikiPaintings.org

素直に可愛いです。
額に入った肖像は、セサミストリートに出てきそう?

昆虫の擬人化もありますが、
それも見るからに現代漫画風の絵柄でグロくないです。






こちらも、第2回目で紹介済みの作家ですが、19世紀末に、
10代の年齢で20世紀以降の現代漫画の絵柄を既に確立していた、
「アメリカ初の漫画家」と見做されている、

ジミー・スウィナートン(1875-1974年)
Jimmy Swinnerton

について再び取り上げます。

スウィナートンに関する新たな情報を入手したためです。

正式名称は、
ジェイムズ・ギルフォード・スウィナートン
(James Guilford Swinnerton)
です。

実は、漫画編集者として名高い、竹熊健太郎氏が、
2008年に既にこの漫画家をブログで紹介していました。

マンガとアニメーションの間に(1-1): たけくまメモ

竹熊氏は、Wikipediaで
『The Little Bears』(1892年)
と紹介されている漫画を、
『小熊と腕白小僧』
と紹介していました。

Little California Bears 1892
The Little Bears - Wikipedia English

ところがこの漫画は、他にも名称があるようです。

上に掲げた画像の右下に書かれた文が気になっていました。

「LITTLE CALIF. BEAR」と出ておりますが、

『カリフォルニアの小熊たち』(Little California Bears)
が正式名称でしょうか?

コチラの頁によると↓

Comic Art & Graffix Gallery Artist Biographies - James Swinnerton
「カリフォルニアの熊たち」(California Bears)が、
後に「小熊たち」(The Little Bears)に変わったとか。


この小熊のシリーズ、
他にはどんな画像がネット上に出ているのかというと、
2012年に「ついっぷる」に上げられているコマ漫画や、


Little California Bears 2
http://p.twipple.jp/MSxBF

Little California Bears 3

http://p.twipple.jp/M5aCE

1897年か1898年頃の、
小熊がインディアンと一緒に手を繋いでいるイラストが表紙の、
カレンダーが出ております。


Little California Bears 4
Prices and estimates of works James Guilford Swinnerton - Arcadja





最後に、先述の竹熊氏がスウィナートンを紹介している記事では、
フランスのジョルジュ・コロンブが1889年に描いた『フヌイヤール一家』が、
コミック・ストリップの直接的な原形であると紹介されていたので、
この漫画と作者を軽く紹介してから本稿を終えます。


Marie-Louis-Georges Colomb
クリストフ(1856-1945)
本名:マリー=ルイ=ジョルジュ・コロン
Christophe
Marie-Louis-Georges Colomb

Christophe (auteur) - Wikipedia Français

「クリストフ」というペンネームを用いたそうです。

1889年に創刊された、児童雑誌『小さなフランスの絵入り雑誌』
(ル・プチ・フランセ・イリュストレ, Le Petit Français illustré)
に、後述する『フヌイヤール一家』(La Famille Fenouillard)を連載。

La Famille Fenouillard - Wikipedia Français

創刊された年に早くも連載開始ですね。

1893年まで連載されたそうです。

フランスと言えば「バンド・デシネ」(Bande dessinée)ですけど、
『フヌイヤール一家』が、
恐らくはフランスのバンド・デシネの祖ではないかと見られている様です。

その他、植物学者、科学普及者でもあったそうです。

科学の発展を夢見ていたのでしょうか?


La Famille Fenouillard
『フヌイヤール一家』(La Famille Fenouillard)
La Famille Fenouillard - BDthèque





・・・っと、書き忘れていた事がありました。

漫画とは無関係な話なのですが、

「コプト靴下」(Coptic Socks)というのが、
「足袋」の形をしているんですね。


Koptic Socks
Nålebinding - Wikipedia English
a jolly good gig | knitspot

画像の靴下は、
紀元後300~500年頃(4~6世紀)のものだそうです。

しかも、日本の足袋とは起源的に無関係の様です。

日本で親指が分かれた形状のものが登場したのは、
「室町時代になってから」と言われていると、
コチラのサイトには出ております↓

足袋の歴史【wargo】

これも、「藤子不二雄風コプト織」を知った直後に知りましたけど、
やはり驚きましたね。






それでは、長々と失礼いたしました!!

《転載終了》
  1. 2016/03/18(金)|
  2. └ 他人のアート

知られざるアール・ブリュット作家さんのご紹介

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11921388155.html
2014年9月7日

《転載開始》

ももふくふく ライオン
↑ライオン(仮題)

1ヶ月程前、「ディンプルアート」なるものを体験いたしました。
ディンプルアート体験記という記事で、その詳細を書いています。

北総線の千葉ニュータウン中央駅構内でその展示が行われたのですが、
私は初日に行きました。

その時、主催者の夢追い人さんから、
夢追い人さんの主催している絵画会のマドンナ的存在である、
「黒砂のマドンナ」さんが、翌日に来るというので、
興味が湧いた私は、その翌日にも訪れてしまいました。

所が、北総線についてはよく分からなかったため、時間が掛かってしまい、
黒砂のマドンナさんとはすれ違いでお会いできず、残念に思いました。

その代わり、10代~20代位と思われる若い女性の方が、
お母様と一緒に来ていて、ディンプルアート体験をしていました。

その時、そのお母様は、娘である、
ディンプルアートを黙々と制作している方が描いたという作品をコピーし、
ファイルに入れたものを、私に見せてくれました。

その時私は、その独特な絵柄の作品群に、魅了されてしまいました。

技術レベルはともかく、
普通に「絵が好き」という人が描く様な絵柄ではありません。
独特のスタイルを確立しています。

実はその方は、発達障害を抱えてらっしゃる様でした。

どおりで、私が来ても全く意に介さず、
制作に没頭していたわけだと思いました。
(私が帰る時も、全く挨拶せずに黙々と制作)

「気分を悪くさせるといけない」と思った私は、
どういう障害を抱えてらっしゃるのかなど、
お母様から具体的な事は伺わなかったのですが、
絵を描く事が、心の安定(リハビリ)に繋がっている様でした。
(夢追い人さんとお母様との会話の遣り取りを話し半分に聞いただけなので、
もしかしたら勘違いかも知れません、念のため)

念のため、作品を発表した事があるのかどうか、お母様に伺った所、
全く無いそうです。

勿体無いと思った私は、この方の作品をネット上等で紹介したいと、
許可を申請したところ、承諾されました。
(お母様が、娘である作者に伺う形。つまり、お母様を通しての遣り取り)

でもその時、“条件”を付けられました。

「ももふくふく」というペンネームで出して欲しいとの事でした。
(この要求に関しては、ももふくふくさんご自身が私に言ってきました)

そんなわけで、ももふくふくさんの作品(コピーしたものですが)を、
以下に掲示します。
(冒頭のライオンは、1ヶ月程前にTwitterで先行紹介しています)


ももふくふく ヒムネオオハシ
↑ヒムネオオハシ(仮題)

ももふくふく キリン
↑キリン(仮題)

ももふくふく ゾウ
↑ゾウ(仮題)

ももふくふく クマ
↑クマ(仮題)

ももふくふく フクロウ
↑フクロウ(仮題)

ももふくふく ネコ
↑ネコ(仮題)

ももふくふく シュモクザメ
↑シュモクザメ(仮題)

ももふくふく バク
↑バク(仮題)

ももふくふく ネコ
↑ネコの大群(仮題)

ももふくふく 巣穴から出て降る雪を眺めるウサギ
↑巣穴から出て降る雪を眺めるウサギ(仮題)

最後のは未完成なのでしょうか?(勝手な憶測はやめます)

線で空間がたくさん仕切られ、それぞれの小さな空間の中に、
恐らくももふくふくさんが自分でデザインしたと思われる模様や、
リンゴ、木、カップに入ったコーヒー等、具体的なもの等が細かく描かれており、
非常に見応えあるものを感じました。

それらの細かい図柄は、背景であったり、動物の体の模様だったり、
影だったりします。

その他にも、象は、アップリケか何かの服飾のパーツを思わせる感じですが、
後ろ足の付け根附近にジッパーが付いているのは判別出来るものの、
目の附近から、ジッパーなのか何なのかよく分からないものが、
十字に伸びている不可解さが何とも言えないし
(交差するジッパーは存在しない様です)、
猫は、瞼に模様が付いていたりして、表現に尋常でないものを感じました。

これらの“発想力”が、とても気に入りました。

題名が付けられているのかどうかは、訊いていないので分かりません。
仮の題名を付けさせていただきました。






---海外のアール・ブリュット展---
話は変わるのですが、ついでなので、
アール・ブリュット繋がりのこんな話もご紹介します。

私は、アウトサイダーアート・アールブリュット
という「ぐるっぽ」も運営しております。

管理人という立場上、国内外を問わず、アール・ブリュットや、
アウトサイダー・アートの展覧会情報を探し出してきて、
掲示板で紹介したりします。

そこで気付いたのですけれど、海外のアールブリュット展の情報が、
意外と日本で紹介されない事が多いなと感じました。

検索で調べてみると、私しか日本語で取り上げている人がいない、
アールブリュット展、アウトサイダーアート展が、少なくないです。

Twitterで紹介したりしても、私には拡散力が無いため、
リツイートされない事も多い。

まあ、そんな感じですが、今までにその掲示板で紹介した、
海外のアール・ブリュット展、アウトサイダー・アート展の展覧会情報を、
既に終了したものも、日本でも紹介されているものも含め、
備忘録的な感じで以下にご紹介します。

海外のアウトサイダーアート・アールブリュット展|Amebaグルっぽ





『創造/想像』 - 日本のアウトサイダーアート(イギリス)
Souzou: Outsider Art from Japan


会期:2013年3月28日(木)~6月30日(日)
Thursday 28 March 2013 - Sunday 30 June 2013

場所:ウェルカムコレクション
Wellcome Collection
所在地:イギリス、ロンドン、ユーストン通り183
183 Euston Road, London

Souzou: Outsider Art from Japan | Wellcome Collection





『瓶の中の聖体、ポーランドの作家』(ベルギー)
Une hostie dans une bouteille. Artistes polonais


会期:2013年2月22日~5月26日
会場:美術と埒外美術館
Art & marges musée
所在地:ブリュッセル オート通り
Rue Haute 312-314 1000 Bruxelles

La philosophie - Art en Marge

提携協力:ガレリア・タック
Galeria Tak
所在地:ポズナニ ミェルジンスキ
Mielżyńskiego 27/29 , 61-725 Poznań

Galeria tak





「アール・ブリュット」作品、ベネチアの国際美術展に出展へ 滋賀
産経新聞 2013.4.3 02:06

http://sankei.jp.msn.com/region/news/130403/shg13040302070003-n1.htm





『日本のアール・ブリュット』(チェコ)
Japonský Art Brut


会期:2013年10月2日~2014年1月19日
会場:モンタネッリ美術館
Muzeum Montanelli
所在地:プラハ1区 ネルドヴァ通り13番
Nerudova 13 Praha 1

Japonské art brut - Muzeum Montanelli
NEWS - public relations + pry





『アウトサイダーアートフェア2014 - ニューヨーク』(アメリカ)
Outsider Art Fair 2014 - New York


開催期間:2014年5月8日~11日
開催場所:チェルシー・センター548(ニューヨーク市西22丁目通り548)
Center 548 in Chelsea, 548 West 22nd Street

主催:ヘンリー・ボクサー・ギャラリー
Henry Boxer Gallery

Exhibitions : Henry Boxer Gallery
New York 2016 - The Fair - Outsider Art Fair





『シュレック - マルクス・モイラー』展(ドイツ)
SHREK - MARKUS MEURER


開催期間:2014年4月11日~5月28日
開催場所:ギャラリー・アート・CRU・ベルリン
Galerie ART CRU Berlin

Galerie Art Cru Berlin

所在地:ドイツ ベルリン-ミッテ 10117 オラニエンブルガー通り 27
Oranienburger Straße 27 10117 Berlin-Mitte

SHREK - MARKUS MEURER - Galerie ART CRU Berlin - Facebook





日本・スイス国交樹立150周年記念事業
「ART BRUT JAPAN SCHWEIZ」展(スイス)


会期:2014年4月1日(火)~11月9日(日)
場所:ラガーハウスミュージアム
Museum im Lagerhaus

所在地:ザンクト・ガレン州 ダーヴィト通り 44, 9000
Davidstrasse 44, 9000 St.Gallen

社会福祉法人 愛成会

日本・スイス国交樹立150周年記念事業「ART BRUT JAPAN SCHWEIZ」展 開催 - 社会福祉法人 愛成会

在スイス日本国大使館
Art Brut – Japan – Schweiz - Jubiläum 150 Jahre

ラガーハウスミュージアム
Museum im Lagerhaus, St.Gallen » Aktuelle Ausstellung

在日スイス大使館
日本・スイス国交樹立150 周年記念 - 在日スイス大使館





こうしてみると、色々ありますねェ。

スイスでの展示は、現在も開催中です。

そんなわけで、

「アウトサイダーアート・アールブリュット」のぐるっぽ
に関心を持たれた方は、お気軽に参加くださいませ(画像をクリック)↓

Heinrich Anton Müller

《転載終了》
  1. 2016/02/16(火)|
  2. └ 他人のアート

海外のアウトサイダー・アート、アール・ブリュットの展覧会(2015年上半期)

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-12007931891.html
2015年3月30日

※1年も前の記事で、既に終了しています。

《転載開始》

私は、アウトサイダー・アート、アール・ブリュットの展覧会情報を見つけ、
アウトサイダーアート・アールブリュットのぐるっぽ
でその都度紹介しているのですが、
そのぐるっぽのメンバーしか目に触れないというのは非常に勿体無いと思い、
それまで見つけた情報を記事にする事にしました。

そのぐるっぽは、メンバーにならなくても閲覧可能ですし、
サイドバーにもそのリンクを貼っているのですが、
わざわざ訪問する方はそんなにおられなさそうにも感じました。

また、日本ではアウトサイダーアート、アールブリュットは人気ですけど、
意外と海外のアウトサイダー・アート、アール・ブリュットの展覧会情報が、
日本語記事で紹介されない場合が少なくないので、
その意味でも記事にする意義はあると思いました。

実は以前にも、

知られざるアール・ブリュット作家さんのご紹介
という記事の時、海外のアールブリュットの展覧会を
ついでに紹介した事があります。

それでは紹介と参りますが、既に終了しているイベントも、
アーカイブとして紹介します。

※画像は、引用元について特に書いていない場合は、
【資料】のリンク先の頁からの引用です。






Outsider Art in Alandala Cafe

アウトサイダー・アート - アランダラ・カフェ
Outsider Art in Alandala Cafe


会期:2015年3月6日~31日
場所:アランダラ・カフェ(Alandala Cafe)(ルーマニア)
アウレル・ヴライク通り70番(Strada Aurel Vlaicu 70)


【展覧会のFacebookページ】
https://www.facebook.com/events/1550013115275141

【展覧会の紹介記事】
Expozitii in Bucuresti: Outsider Art in Alandala Cafe - Jurnal de Bucresti

ルーマニアの首都、ブクレシュティ(București=ブカレスト)にある、
アランダラ・カフェで、31日まで開催されている展覧会。

明日までです!!

この展覧会を一番最初に紹介しようと思ったのは、そういう理由です。

20人のフランスのアウトサイダーアーティスト、
7人のルーマニアのアウトサイダーアーティストの作品を、
展示しているそうです。

ルーマニア人のアウトサイダーアーティストで、
日本で知られている人って、いるでしょうか?

検索してみたのですが、どうやらいないようです。

とりあえず、参加作家のひとり、

イオアン(ヨアン)・マリック(Ioan Măric)
の作品を画像検索で見てみましたが、
「コテコテのフォークアート」という感じでした。

https://dumitruagachi.wordpress.com/2012/04/29/reintilnire/

それから、
アンヌ=ソフィー・アテク(Anne-Sophie Atek)
の作品は、ちょっとグロくて閲覧注意かも?なサイケ調。

http://www.pilotmotiv.com/atek.php

ザベル・マミザ(Zabel Mamiza)
の作品は、児童画の様な作風をベースに、
独自の色彩感、表現をしている感じです。

http://www.rivaisjeanine.com/festivals/festivals-2010/zabel-mamiza/

アイダ・コロライダ(Aida Coloraida)
の作品は、サイケデリック調の独特な人物表現が印象的。
https://www.behance.net/coloraida/wip

この展覧会のキュレーションを務めたのは、
ラウレンツィウ・ディミシュカ(Laurenţiu Dimişcă)という方ですが、
彼自身も作品を制作しており、出品しています。
(ポスターに出ている絵も彼の作品です)


彼はブログを運営しておりますが、
下の頁の、薄紫色っぽい服を着た若い男性がその人のようです。

http://www.dimiscartgallery.com/2011/08/ousider-art-fashion-chambre-des-deputes/
彼がデザインした服やネクタイなどを人に身に付けさせ、
自分でも着用しています。


また、彼は、
「ルーマニア・アウトサイダーアート財団」(Fundatia Outsider ART RO)
を設立しているそうです(Facebookのページ)
https://ro-ro.facebook.com/outsiderartro

「アウトサイダーアート」は、「アールブリュット」とは意味合いが異なり、
知的障害、神経障害、精神障害を抱えた表現者というよりは、
独学で独自の表現を確立し、売る事や名声を得る事等を考えておらず、
孤独に制作している表現者を主に指します。

なので、自作品をアピールしたり、財団を設立させたりしている事に、
ちょっと違和感を感じ、疑問が湧きました。

企画者自身が自作品を出しているという事は、
彼が「アウトサイダーアーティスト」
を自認しているという事なのでしょうか?

私は、自分で自分の事を「アウトサイダーアーティスト」
と名乗って良いものなのかどうか、疑問に思ったりもしています。

何だか、「アウトサイダーアート」の定義から、
外れている様な気がしないでもないのですが・・・。

まあ彼の作品自体、
如何にもアールブリュットにありがちな絵柄という印象は受けますけど。

因みに、会場となっている「アランダラ・カフェ」というのは、
アートな喫茶店の様です。

展覧会や演奏会など、イベントを色々行ったりしているようです。

http://metropotam.ro/locuri-locatii-adrese/Alandala-loc4935719025/fotografii

主に、パステル調の色彩に彩られています。
http://www.bucharest-tips.com/places/520-what-to-do-cafes-terraces-gardens-alandala

「アランダラ・カフェ」のFacebookページ
https://www.facebook.com/AlandalaCafe





Jesse Howard

ジェシー・ハワード : 汝の王国が来ますように
Jesse Howard: Thy Kingdom Come


会期:2015年1月16日~4月11日
場所:セントルイス現代美術館(Contemporary Art Museum St. Louis)(アメリカ)

協力:カンザスシティ美術大学(Kansas City Art Institute)
スミソニアン博物館(Smithsonian Institution)
カール・ハマー・ギャラリー(Carl Hammer Gallery)


【画像の引用元】
http://moviespictures.org/biography/Howard,_Jesse_(III)

【資料】
http://camstl.org/exhibitions/main-gallery/jesse-howard/

文章をモチーフに作品を作り続けた、
ミズーリ州シャムロック(Shamrock)生まれのセルフトート(独学)・アーティスト、
ジェスィー・ハワード(1885-1983)の作品展。

アウトサイダーアーティスト、アールブリュットアーティストで、
文章や文字に拘る人は何人もいますが、彼もその1人でしょう。






Outsider art fair 2015 Paris

アウトサイダーアートフェア2015 - パリ
Outsider art fair 2015 Paris


会期:2015年10月22~25日
場所:ホテル・ル・ア(Hotel Le A)(フランス)


【資料】
http://www.outsiderartfair.com/upcoming_fairs

「アウトサイダーアートフェア」には、ニューヨーク展とパリ展とがあり、
ニューヨーク展の方は既に終了しています(2015年1月29日~2月1日)。

この展覧会は、結構日本語でも紹介している方は少なくないですが。

パリ展の方は、半年以上も先となりますが、
気の早い私は今の内に紹介しておこうと思います。






André Robillard

アンドレ・ロビヤール
André Robillard


会期:2014年11月28日~2015年4月19日
場所:アール・ブリュット・コレクション(スイス)
Collection de l'Art Brut Lausanne


【資料】
http://www.artbrut.ch/fr/21016/44/prochaines-expositions/andre-robillard

数十年もの間、ガラクタで銃を作り続ける男、ロビヤールの展覧会。

勿論、銃としての機能は全く持ちません。

1931年、オルレアン近郊の、マルトゥルネ(Maltournée)生まれ。

André Robillard - Wikipedia Français





Eric Derkenne

エリック・デルケンヌ
Eric Derkenne


会期:2015年2月13日~5月10日
場所:アール・ブリュット・コレクション(スイス)
Collection de l'Art Brut Lausanne


【資料】
http://www.artbrut.ch/fr/21086/derkenne

デルケンヌは、1960年、ベルギーのスタヴロ(Stavelot)生まれ。

濃密なドローイングはインパクトがあり、とても印象的です。

因みに、名前は「デルケンヌ」という発音で正しいのかどうかは不明です。

仮に「デルケンヌ」としておきます。

ベルギーは、フランス風と、
フラマン(オランダ)系が混ざっている様な名前をよく見かけますが、
「Derkenne」もそんな印象です。






Pascal Tassini

パスカル・タスィニ
Pascal Tassini


会期:2015年2月13日~5月10日
場所:アール・ブリュット・コレクション(スイス)
Collection de l'Art Brut Lausanne


【資料】
http://www.artbrut.ch/fr/21016/46/prochaines-expositions/pascal-tassini

タスィニは、1955年ベルギー生まれ。
紐や布などをぐるぐるグチャグチャに巻いて、オブジェを作る作家です。

会期も開催施設も、デルケンヌと同じですが、
同じベルギー系だからだと思われます。

かなり大規模なものも作るようです。


《転載終了》
  1. 2016/02/13(土)|
  2. └ 他人のアート

【極私的漫画史】漫画的表現の源流を独自に探る試み - その3

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-12107196914.html
《転載開始》
2015年12月17日

今回の記事は、
【極私的漫画史】漫画的表現の源流を独自に探る試み - その1
2015年11月15日
【極私的漫画史】漫画的表現の源流を独自に探る試み - その2
2015年11月29日

の続編で、一応最終回となります。

しかし、また新たなネタを仕入れ次第、
その続編(第4回)も書くかも知れません。

本シリーズは、
「漫画の歴史」についての独自アピールをするというものです。

というのも、現代漫画がまだ無かった時代に、
如何にも現代漫画風に誇張(デフォルメ)された作品が描かれている例を、
幾つも知った上に、「漫画の早い作例」として特に紹介されてもいない、
或いは、たとえ触れられていても、
特に強調されずにサラッと紹介されるに留まっているものが多いからです。

しかし私は、漫画の歴史について、専門的に学んではおりません。

なので、
「こういうのがあるのですが、どうなんでしょうか?」
という紹介に留めるしかありません。

今回は「中世・古代編」ですが、
その前に、19世紀前半の漫画の先駆者のご紹介をいたします。


Histoire de Monsieur Cryptogame
プリクトガム氏物語(1845年)
Histoire de Monsieur Cryptogame

(Wikipedia)

スイスの教師、作家、政治家、画家、漫画家である、
ロドルフ・テプフェール(Rodolphe Töpffer)1799-1846
が、近代に於ける「コマ割り漫画」の先駆者だそうですが、
2014年に、彼の業績を紹介した書籍が、和訳されています。

ロドルフ・テプフェール - Wikipedia

テプフェール マンガの発明
テプフェール マンガの発明(法政大学出版局)2014年
著:ティエリ・グルンステン(Thierry Groensteen)
ブノワ・ペータース(Benoît Peeters)
訳:古永真一 原正人 森田直子

テプフェール « 法政大学出版局

元々は、出版を意図したものではなく、
知人たちを愉しませるために描いていたそうです。

先駆的表現というものは、往々にして、
元々は冗談のつもりで作ったに過ぎなかったものが少なくありません。

例えば、モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart)の作品に、
「音楽の冗談」(Ein Musikalischer Spaß K.522)
「弦楽四重奏曲第19番 不協和音」(Dissonanzenquartett K.465)
など、不協和音のあるものがあったりします。

失敗がノーベル賞に繋がった例もありますね。






話を戻しますが、テプフェールの漫画は、
1827年の『ヴィユ・ボワ氏物語』(Histoire de M. Vieux Bois)
が最初だそうですが、この作品も、日本で出版されています。

Histoire de M. Vieux Bois
M.ヴィユ・ボワ ペーパーバック – 2008/11/10 - Amazon

18世紀~19世紀の漫画的表現の画家と言えば、他に、
ジョージ・クルックシャンク (George Cruikshank)1792-1878
ジェイムズ・ギルレイ(James Gillray)1757-1815
トマス・ローランドソン(Thomas Rowlandson)1756-1827
ウィリアム・ホガース(William Hogarth)1697-1764

等もいますが、前回これらの画家について触れなかったのは、
割と有名だと思ったからです。


ヒエロニムス・ボス(Hieronymus Bosch)1450年頃-1516
ピーテル・ブリューゲル(Pieter Bruegel de Oude)1525-1530頃生-1569

の作品にもマンガ的表現がありますが、これらも有名なので、
名前だけ出しておきます。






そんなわけで、「中世・古代編」に突入する前に、この作品を・・・。

松梟竹鶴図 狩野山雪
松梟竹鶴図(部分)
狩野山雪(1590-1651年)

(No197) 京都国立博物館「狩野山楽・山雪」 鑑賞記 その1 - FC2

このとぼけた表情が、たまりませんッ!!





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700年前に描かれたミッキーマウス?

Malta Micky Maus
kurioses / merkwürdiges / nichterklärbares - Terraner.de

2002年、オーストリアのケルンテン州(Kärnten)
マルタ教区(Malta)の教会の外壁の修復工事中に、
偶然この驚くべき図像を発見したとのことで、
現在では「ミッキーマウスの壁画」として観光名所となっているそうです。

でもコレが何を表わしているのかは、不明だそうです。

今回は「中世・古代編」という事ですが、
要するに「オーパーツ」(Ooparts)の一種ですね。

「オーパーツ」というのは、
それらが発見された場所や時代とは
まったくそぐわないと考えられる物品を指す用語。

オーパーツ - Wikipedia

例えば数億年前の地層から歯車やら機械部品等が発見されたとか、
そんな感じですね。

今回は、こんな感じのものの紹介となります。






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大英図書館に所蔵されている1340年付けの古文書の中に、
「ジェダイマスター・ヨーダ」に酷似した図像が・・・


Smithfield Decretals Yoda-1
Smithfield Decretals Yoda-2
衝撃…!スターウォーズのヨーダ、中世ヨーロッパから存在したことが明らかに(画像あり) - THE NEW CLASSIC

ローマ教皇グレゴリウス9世(Papa Gregorius IX, 1143?-1241)
が発した教令を記した写本
『スミスフィールド教皇教令集』(Smithfield Decretals)の1340年付けの、
旧約聖書の登場人物である、サムソンの物語が記された頁に、
緑色の顔をし、手に水掻きの付いた人物の図像が描かれているのを、
大英図書館の職員が発見したとのこと。

その緑色の人物が、
「スター・ウォーズ」(Star Wars)の登場キャラクターである、
「ジェダイマスター・ヨーダ」(Yoda)に酷似しているとして、
一部で話題となった様です。

しかし、この人物が何者なのかは、結局分からないそうです。

この写本は、1300~1400年の間に、南フランスで書かれたそうです。

中世の古文書にマスター・ヨーダの図像が見つかる (写真) - スプートニク
14世紀の古文書に「ヨーダ」の姿が発見された!? 『スター・ウォーズ』ファンに衝撃!! - TOCANA

今現在、スター・ウォーズの新作が話題となっており、
タイムリーと言えばタイムリーですな。

で、この「スミスフィールド教皇教令集」なんですが、
他の図像も見てみると、かなりマンガ的というか、
「鳥獣戯画」っぽい描写が沢山あります。


Smithfield Decretals Rabbit
Pinterest

まあやっぱり、中世期頃の西洋のイラストによくありがちな、
ぎこちない動作の人物動物描写が多めですが。






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ポンペイの居酒屋の壁にマンガ

ポンペイ居酒屋の漫画
ポンペイの遺跡展 - Cafe Gallery 未知流

2006年に開催された、
「bunkamura ザ・ミュージアム」で開催されていた『ポンペイの輝き』展に、
私はたまたま足を運んでいたのですが、その中で最も憶えていたものが、
居酒屋の壁に描かれていたという、台詞付きの人物の壁画。

9年半も前の話なので余り憶えていませんが、確か、
居酒屋が再現されていたと思います。

そしてそこに、
台詞付きの人物の壁画も再現されていた様な記憶があります。

2000年も前に、漫画の様なものがあった事を知り、
それがとても印象的で、凄い憶えていたというわけです。






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紀元前の陶器に、現代漫画風に誇張された絵が描かれていた!!

Farsa fliacica 1
アプリア(Apulia)派赤像式鐘形クラテール
Bacchicstage | The Ancient Greek Stage - WordPress.com

Farsa fliacica 2
レンティーニ・マンフリア(Lentini-Manfria)派
フリュアクス劇の赤像式鐘形クラテール
(シチリア出土:紀元前350-340年)

History - Theatre - Wikipedia English

Nascita di Elena - Farsa fliacica 1
Nascita di Elena - Farsa fliacica 2
Nascita di Elena - Farsa fliacica 3
Nascita di Elena - Farsa fliacica 4
ヘレネの誕生(フリュアクス劇)
Nascita di Elena - Farsa fliacica
アプリア(Apulia)派赤像式鐘形クラテール
(Cratere a campana a figure rosse del pittore di Diogene)
紀元前380~370年頃(380-370 a.C.)
バーリ考古博物館(Museo Archeologico - Bari)

Birth of Helen from an egg
uovo - Engramma

「世界美術大全集」(小学館)の
「西洋編4」(ギリシア・クラシックとヘレニズム)
を読んでいた時に、驚くべきものを発見しました。

現代漫画風にデフォルメされた絵の描かれた
甕が紹介されていたのです。
そこで、3年半も前の2012年5月13日に、
この甕を紹介したという次第です。


オーパーツ・オブ・マンガ?(Ooparts of Cartoon)
2012年5月13日

リンクする際、記事を見やすくし、題名も修正、
削除されている頁のリンクも解除しました。

古代ギリシャで、ワインと水を混ぜるのに使用された、
クラテール(Κρατήρ)と呼ばれる甕があるのですが、
その側面に描かれた絵の中に、
漫画風に誇張された絵柄の絵があったのです。

クラテール - Wikipedia

で、何が描かれているのかというと、
フリュアクス劇(Φλύαξ)と呼ばれるもので、
神話や悲劇をパロディにした喜劇だそうです。

Phlyax play - Wikipedia English

私は、小学館という大手の出版社の出版した美術画集に
掲載されているのにも拘らず、この絵が注目されない事にも、
驚きました。






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ナスカ文明の遺物にゆるキャラ風の絵柄

Museo Arqueológico Antonini - Nazca
Museo Didáctico Antonini - Turismo en Nazca

確か南米の遺跡に、
ゆるキャラ風にデフォルメされた絵柄があった様な記憶があったので、
何の文明の遺物だったのか調べてみた所、
紀元前後から紀元後800年まで栄えたという、
ナスカ文明(Cultura nazca)のものであると分かりました。

ベロ出してますなぁ。

まあ、ナスカ文明に限らず、
他の南米の文明にもそういう絵柄があったと思うのですが、
より古い時代のものを示した方が、その分驚きもあると思うので。


アントニーニ教育博物館(Museo Didáctico Antonini en Nazca)
《アントニーニ考古学博物館(Museo Arqueológico Antonini)》

が所有しているそうです。

Wikipediaにも、
興味深いゆるキャラグッズ(?)の画像が出ています。

ナスカ文化 - Wikipedia

Cultura nazca 1
シャチの土器
所有:ラファエル・ラクロ・エレラ考古学博物館
Museo Arqueológico Rafael Larco Herrera


Cultura nazca 2
ロブスター容器





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漫画の本当の起源は・・・?

「漫画の起源」といっても、何を基準とするかで、
内容が大きく変わってきます。

「コマ割り漫画」の起源は、
テプフェールで間違いないのかも知れませんが。

弊記事では、絵柄が漫画風に誇張されているかどうかを、
特に重視して記事を書きました。

大昔の漫画というと、冗談や気晴らしで描かれたものばかりで、
正式に描かれるという事が恐らくは無かったため、
積極的に残す努力が払われなかったようです。

そんなわけで、大昔の漫画は、見えない部分に隠され、
それが後に発見される形で後世に伝えられたりします。

こういう状況を考えると、本当の「漫画の元祖」というものは、
結局「神のみぞ知る」という事になるのかも知れません。

もしかしたら、4000年も前に、
現代の漫画みたいな絵が描かれていないとも限りません。

現存する漫画で最も古いものについてなら、
語れるとは思いますが・・・。

アニメーションのコマの一つ一つを横に並べていった様な絵柄の
5200年前の遺物が、イランで発掘されたという話もあります。

CHTHO's Cultural Blunder and Documentary Production on World’s Oldest Animation

記事が長くなり過ぎましたが、
最後にメジェド(英: Medjed)を出して締めるとします。
(何か話題になってる様ですが・・・)


メジェド 1
メジェド 2
メジェド様がはちまきをしている理由ってもしかして - 現在位置を確認します。

《転載終了》
  1. 2015/12/17(木)|
  2. └ 他人のアート
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